版画は、表現のすべてが作者の側にあるのではなく、版という他力を借りて表現する部分があり、そのせめぎ合いみたいなところに魅かれて木版を作っている。しかも木版は、自分が手を下したところ、つまり掘ったところではなく、掘り残したところが像になるため、自分が何を残して何を見たいのか整理するような作業でもある。原画は、自分で撮った写真から”気になった”部分をトリミングして使う事が多い。何気ない風景の中に、目には見えているけれど、見逃していたものを再発掘するような、日常では見ないふりをして無意識にやり過ごしたちょっとした不安を抱きしめ直すような、、そんな気持ちで作っている。
ハットリアイコ Aiko Hattori
1985年 群馬県生まれ
2008年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画コース卒業
2007年
三人展『夢でみたかもしれない』(国分寺 サンジェルマン8世)
二人展『いくみちくるみち』(吉祥寺 mono gallery)
2008年
グループ展『エマキモノ展』(六本木 ギャラリー楓樹)
グループ展『モノクローム』(原宿 デザインフェスタギャラリー)
2015年
グループ展『Hanga+Curry展』(代官山 Gallery子の星)
2023年
グループ展『ハットリアイコ(木版)上田浩一(陶磁)気配-時を刻む』(杉並区 ギャルリ朔)
作品専用インスタグラム ▶ https://www.instagram.com/hattoriaik0/